【障害福祉】令和6年度報酬改定、全サービス共通の概要ついて分かりやすく解説

令和6年度障害福祉サービス等報酬改定が令和6年4月1日に施行されます。

ここでは、令和6年4月の障害福祉サービス報酬改定の内容について厚生労働省から公表されている報酬改定の概要を元に、全サービス共通の主な改正点について解説します。

障害者虐待防止措置

【新設】虐待防止措置未実施減算  所定単位数の1%減算 

次の基準を満たしていない場合に、所定単位数の1%を減算する。

  • 虐待防止委員会を定期的に開催し、結果について従業者に周知徹底を図るかること
  • 従業者に対し、虐待防止のための研修を定期的に実施すること
  • 上記の措置を適切に実施するための担当者を置くこと

令和6年度からは未実施の場合には基本報酬の1%が減算の対象になります。

身体拘束の適正化

※計画相談支援、障害児相談支援、地域相談支援、自立生活援助、就労定着支援を除く全サービス

身体拘束等の適正化の徹底を図るため、身体拘束廃止未実施減算所定単位数10%に引き上げ、所定単位数の1%に見直されます。

身体拘束廃止未実施減算  所定単位数の10%を減算

障害者支援施設、療養介護、障害児入所施設、共同生活援助、宿泊型自立訓練

身体拘束廃止未実施減算  所定単位数の1%を減算

居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、重度障害者等包括支援、生活介護、短期入所、自立訓練、就労選択支援、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援

令和6年度からは未実施の減算が引き上げられます。

人員基準における両立支援への配慮等

人員配置基準や報酬算定における「常勤」要件及び「常勤換算」要件の見直し

「治療と仕事の両立ガイドラン」に沿って事業者が設ける短時間勤務制度等を利用する場合に、週30時間以上の勤務で「常勤」とし、週30時間以上勤務で常勤換算も1(常勤)と扱うことができる。

常勤換算の最低ラインを週30時間以上とすることができます。

障害福祉現場の業務効率化

管理者の兼務範囲の見直し

管理者は以下の要件を全て満たせば、同一敷地内等に限らず同一法人の別の事業所の管理者又は従業者と兼務できます。

  • 利用者へのサービス提供の場面等で生じる事象を常時適切に把握
  • 職員及び業務の一元的な管理・指揮命令を行う
  • 事故発生時等緊急時の対応について、あらかじめ対応の流れを定めている
  • 必要に応じて管理者自身が速やかに出勤できる

同一法人内での管理者の兼務が可能になります。

テレワークの取扱いの明確化

管理者は、以下の措置を講じれば、管理上支障が生じない範囲内でテレワークを行うことが可能になります。

  • 管理者は、利用者及び従業者と適切に連絡取れる体制を確保している
  • 事故発生時、利用者の状態の急変時、災害の発生時等、緊急時の対応について、あらかじめ対応の流れを定める
  • 必要に応じて管理者自身が速やかに出勤できる
  • 人事配置基準等で具体的な必要数を定めて配置される管理者以外の職種のテレワークについて具体的な考え方を以下を前提に示しています。
  • 個人情報を適切に管理していること
  • 利用者の処遇に支障が生じないこと

事業者が提出する各様式等の簡素化・標準化

指定申請関連文書、報酬請求関連文書等について、令和5年度中にサービス類型ごとに、標準様式及び標準添付書類を作成する。

業務継続に向けた感染症や災害への対応力の取組の強化

感染症や災害が発生した場合であっても、必要な障害福祉サービス等を継続的に提供できる体制を構築するため、業務継続に向けた計画の策定の徹底を求める観点から、感染症又は非常災害のいずれか又は両方の業務継続計画が未策定の場合、基本報酬を減算されることになりました。

【新設】業務継続計画未策定減算   

算定要件

  • 感染症や非常災害の発生時に、利用者に対するサービスの提供を継続的に実施するための計画を策定
  • 非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画を策定
  • 当該業務継続計画に従い必要な措置を講ずること

所定単位数3%を減算

療養介護、施設入所支援、共同生活援助、宿泊型自立訓練、障害児入所施設

所定単位数1%を減算

居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、重度障害者等包括支援、短期入所、生活介護、自立生活援助、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、就労選択支援、計画相談支援、地域移行支援、地域定着支援、障害児相談支援、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援

※以下を全て策定している場合は、令和7年3月31日までは減算されません。

  • 感染症の予防及びまん延防止のための指針の整備
  • 非常災害に関する具体的計画

業務継続計画は感染症や大地震などの災害時に、通常通りに業務を実施することが困難な場合に、業務を中断させないように準備するとともに、中断した場合でも優先業務を実施するため、あらかじめ検討した方針、体制、手順等を示した計画書です。継続、早期回復するために大変、重要なものです。令和7年3月31にまでの猶予があっても、早めの準備が重要です。

情報公表未報告の事業所への対応

利用者への情報公表、災害発生時の迅速な情報共有、財務状況の見える化の推進を図るため、障害福祉サービス等情報公表システム上、未報告となっている事業所は減算されることとなりました。

また、都道府県知事は指定更新の申請があった際に、情報公表の報告がされていることを確認します。

【新設】情報公表未報告減算   

所定単位数の10%を減算

療養介護、施設入所支援、共同生活援助、宿泊型自立訓練、障害児入所施設

所定単位数5%を減算

居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、重度障害者等包括支援、短期入所、生活介護、自立生活援助、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、就労選択支援、計画相談支援、地域移行支援、地域定着支援、障害児相談支援、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援、保育所等訪問支援

【新設】都道府県等による確認

都道府県知事は障害福祉サービス事業者等の指定更新の申請があった際に、情報公表の報告がされていることを確認する。

情報公表システムへの報告が未報告の場合は、減算されます。

地域区分の見直し

地域区分とは、障害福祉サービスの人件費の地域差を調整するために設けられた分類のことです。地域区分は1~7給地、その他の8区分に区分され単価が決まっています。この地域単価が見直されます。

処遇改善加算の1本化

障害福祉現場で働く方々の令和6年度2.5%、令和7年度2.0%のベースアップへと確実につながるよう加算率の引き上げを行います。また、新たに、就労定着支援員、地域生活支援員、就労選択支援員を対象になりました。

まとめ

以上が、令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の全サービス共通の概要になります。あくまでも、概要になりますので、今後、正式な内容が公示されます。厚生労働省のホームページをチェックすることをお勧めします。北村行政書士事務所は主に千葉県を中心とした、松戸市、野田市、柏市、流山市、我孫子市、鎌ケ谷市、船橋市、市川市、白井市等の指定申請サポート、運営サポートを専門とする行政書士です。千葉県以外にも対応可能です、是非、お気軽にご相談ください。