グループホーム(共同生活援助)の報酬について分かりやすく解説します

障害福祉サービス事業所は指定を取ることで、毎月給付金の請求をすることができます。

この給付金が障害福祉サービス事業所の売上になります。

では、障害福祉サービス事業所の売上がどのように決まるかについて解説します。

障害福祉サービス事業所の報酬の種類について

障害福祉サービス事業所の報酬には基本報酬と加算があります。基本報酬とは、障害福祉サービス事業所が、利用者に対して提供したサービスの単位ごとに発生するものです。加算とは要件を満たすことで得られるものです。また事業所が指定要件を満たさない場合、減算が適用されることがあり、報酬が減額されます。

事業所の定員数や職員の体制などの基準により分けられています。多くの場合は、給付の単位は利用1日ごとに定められています。

報酬の計算方法

報酬はどのようにしてするのでしょうか?

報酬は金額ではなく単位数で定められています。単位数に地域区分をかけて報酬(給付金)を算出します。

(基本報酬単価+加算)×地域区分単価=報酬総額(給付金)

※計算して得た額に1円未満の端数がある時は、その端数金額は切り捨てて算定する。

では、基本報酬と加算について詳しく見ていきましょう。

グループホーム(共同生活援助)の報酬単価と加算

グループホームの基本報酬と加算について、詳しく見ていきましょう。基本報酬、加算はサービスの種類や内容、スタッフの配置等により変わります

ここでは、一般的なグループホームの介護サービス包括型の基本報酬単価と加算について以下にまとめました。

共同生活援助サービス費(Ⅰ)  世話人6:1
⑴ 区分6 600単位
⑵ 区分5 456単位
⑶ 区分4 372単位
⑷ 区分3 297単位

⑸ 区分2 188単位
⑹ 区分1以下 171単位

人員配置体制加算

世話人または生活支援の加配に対して算定できる加算になります。一定以上の手厚い人員配置についての加算になります。

人員配置体制加算(Ⅰ)12:1

区分4以上 83単位

区分3以下 77単位

人員配置体制加算(Ⅱ)30:1

区分4以上 33単位

区分3以下 31単位

人員配置体制加算(Ⅲ)

12:1、個人単位特例  84単位

人員配置体制加算(Ⅳ)

30:1、個人単位特例  33単位

福祉専門職員配置等加算

良質な人材の確保とサービスの質の向上を図る観点から、所定の資格を持つ職員等の条件に応じて算定できる加算になります。

福祉専門職員配置等加算Ⅰ  10単位/日

福祉専門職員配置等加算Ⅱ  7単位/日

福祉専門職員配置等加算Ⅲ  4単位/日

視覚・聴覚言語障害者支援体制加算

視覚・聴覚・言語機能に重度の障害がある利用者が一定数以上で、意思疎通に関し専門性を有する職員が一定数以上配置されている場合に算定できる加算になります。

視覚・聴覚言語障害者支援体制加算Ⅰ  51単位/日

視覚・聴覚言語障害者支援体制加算Ⅱ  41単位/日

看護職員配置加算  70単位

指定基準に定める員数の従業員に加え、看護職員を配置した場合に算定できる加算になります。

高次脳機能障害者支援体制加算  41単位/日

高次脳機能障害のある人への専門的な支援を評価を算定できる加算になります。

ピアサポート実施加算   100単位/月

ピアサポート研修を修了した障害がある従業員などが利用者に相談援助を行った場合に算定できる加算になります。

退居後ピアサポート実施加算 100単位/月

ピアサポート研修を修了した職員等が、利用者に対して経験に基づいて相談援助を行った場合に算定できる加算になります。

夜間支援等体制加算/日

夜間の連絡・支援体制が確保されていた場合に算定できる加算になります。

夜間支援等体制加算Ⅰ 

夜間支援等体制加算Ⅱ 

夜間支援等体制加算Ⅲ

夜間支援等体制加算Ⅳ

夜間支援等体制加算Ⅴ

夜間支援等体制加算Ⅵ

重度障害者支援加算

障害支援区分、行動関連項目が一定以上の利用者に対して、専門性に基づく支援に対して評価され算定できる加算になります。

重度障害者支援加算Ⅰ 

区分6以上かつ行動関連項目10点以上  360単位/日

加算の算定を開始した日から起算して180日以内 +500 単位

(上記を満たした上で中核的人材を配置し行動関連項目 18点以上の者の場合) さらに 150 単位

 ※上記を満たした上加算の算定を開始した日から起算し て180日以内 さらに 200 単位

重度障害者支援加算Ⅱ

区分4以上かつ行動関連項目10点以上  180単位/日

加算の算定を開始した日から起算して180日以内   +400 単位

(※上記を満たした上で中核的人材を配置し行動関連項 目18点以上の者の場合) さらに 150単位

※上記を満たした上加算の算定を開始した日から起算して180日以内 さらに200単位

医療的ケア対応支援加算  120単位/日

看護職員を配置している事業所において、医療的なケアが必要なものに対してサービス提供を行った場合に算定できる加算になります。

日中支援加算

一定の事情で日中の支援を実施した場合に算定することができる加算になります。

日中支援加算Ⅰ

日中支援対象利用者 

1人 539単位/日

2人以上 270単位(1人当たり)/日

日中支援加算Ⅱ

日中支援対象利用者

1人 

区分4,5,6  539単位/日

区分3以下  270単位/日

2人以上

区分4,5,6  270単位/日(1人当たり)

区分3以下  135単位/日(1人当たり)

集中支援加算

状態が悪化した強度行動障害がある利用者への支援を評価が算定できる加算になります。

集中的支援加算Ⅰ  1,000 単位

集中的支援加算Ⅱ  500 単位/日

自立生活支援加算   

一人暮らしのための支援をした場合に算定される加算になります。

自立生活支援加算(Ⅰ) 1,000 単位

※居住支援法人や居住支援協議会と連携し、住宅の確保 及び居住支援に係る必要な情報共有を行った場合   +35 単位

※住宅確保要配慮者居住支援法人と共同して、居宅にお ける生活上必要な説明及び指導を行った上で、協議会又 は保健、医療及び福祉関係者による協議の場に対し、当 該説明及び指導の内容並びに住宅の確保及び居住の支 援に係る課題を報告した場合 +500 単位

自立生活支援加算Ⅱ 500 単位

自立生活支援加算Ⅲ

利用期間が3年以内   80 単位

利用期間が3年を超えて4年以内  72 単位

利用期間が4年を超えて5年以内  58 単位

利用期間が5年を超える場合    40 単位

入院時支援特別加算

病院を訪問し、入院期間中の被服等の準備や利用者の相談支援等の日常生活上の支援を行うとともに、退院後の円滑な生活移行が出来るように、病院等と連絡調整を行った場合に算定できる加算になります。(月1回を限度)

入院時支援特別加算 入院期間が3日以上7日未満  561単位/回

入院期間が7日以上   1,122 単位/回

帰宅時支援加算

利用者の帰省に伴う家族等との連絡調整、交通手段の確保等の支援を行った場合に算定できる加算になります。

外泊期間が3日以上7日未満  187単位/回

外泊期間が7日以上  374単位/回

長期入院時支援特別加算 122単位/日

病院等に週1回以上訪問し、入院期間中の被服等の準備や利用者の相談支援等の日常生活の支援を行うとともに、退院後の円滑な生活移行が出来るように、病院等と連絡調整を行った場合に算定できる加算になります。(入院の初月から3月に限る)

長期帰宅時支援加算  40単位/日

利用者の帰省に伴う家族等との連絡調整や交通手段の確保等の支援を行った場合に算定できる加算になります。

地域生活移行個別支援特別加算  670単位/日

医療観察法に基づく通院医療の利用者、刑務所出所者等に対して、地域で生活するために必要な相談援助や個別支援等を行った場合に算定できる加算になります。

精神障害者地域移行特別加算   300単位/日

精神科病院等に1年以上入院していた精神障害者に対して、地域で生活するために必要な相談援助や個別支援等を、社会福祉士等が実施した場合に算定できる加算になります。

強度行動障害者地域移行特別加算  300単位/日

障害児支援施設に1年以上入所していた強度行動障害者に対して、地域で生活するために必要な相談援助や個別支援等を、強度行動障害者養成施設研修修了者等が実施した場合に算定できる加算になります。

強度行動障害者体験利用加算   400単位/日

一致の研修を修了した者を配置している事業所において、強度行動障害の方に対して、体験利用を実施した場合に算定できる加算になります。

医療連携体制加算

連携医療機関または直接雇用する看護職員が、利用者の看護や職員の指導等を行った場合に算定できる加算になります。

医療連携体制加算Ⅰ 32単位 /日

医療連携体制加算Ⅱ  63単位/日

医療連携体制加算Ⅲ  125単位/日

医療連携体制加算Ⅳ    

利用者が1人  800 単位/日

利用者が2人  500単位 /日                  

利用者が3人  400単位 /日                 

医療連携体制加算Ⅴ  500単位/日

医療連携体制加算Ⅵ  100単位/日

医療連携体制加算Ⅶ  39単位/日

通勤者生活支援加算  18単位/日

一般の事業所で就労する利用者が50%以上を占める事業所が、日中に職場での対人関係の調整や相談・助言等、働き続けるために必要な日常生活の支援を行っている場合に算定できる加算になります。

障害者支援施設等感染対策向上加算

感染防止の一定の体制を日頃から構築している場合に算定できる加算になります。

障害者支援施設等感染対策向上加算Ⅰ  10 単位/月

障害者支援施設等感染対策向上加算Ⅱ  5単位/月

新興感染症等施設療養加算  240単位

利用者が感染症に感染した場合に、相談、診療、入院調整等を行う医療機関を確保し、適切な感染対策をした上でサービス提供をした場合に算定できる加算になります。

福祉・介護職員処遇改善加算

年間の給付金の金額に対して算定できる加算になります。従業員の賃金にのみ使うことができます。

※単位が記載されていない加算、その他詳細については、下記をご覧ください。

参考:かんたん請求ソフト

引用:令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要(厚生労働省)

報酬を計算するためには、地域区分単価が必要になります。

地域区分とは地域ごとの人件費の地域差を調整するために設けられた分類のことです。

地域区分は1~7給地、その他の8区分に区分され、それぞれの単価が決まっています。

障害福祉サービス施設の報酬は、施設を置く地域によって変わります。

下記にその他の地域の地域単価についてまとめました。

【障害】令和6年度報酬改定 各サービスごとの地域区分、地域単価のまとめ

報酬計算具体例

船橋市の定員4名のグループホーム

支援区分4の利用者が4名が30日利用の場合

加算は、人員配置体制加算12:1、夜間体制加算Ⅰ

船橋市の地域区分 5級地 地域単価 10.96円 

372単位×4人×30日+(83+336)×4人×30日=94,920

94,920×10.96=1,040,323  

※端数切捨て

まとめ

障害福祉サービス施設の売上を決めるのは、基本報酬と加算です。地域区分単価は、施設の所在地により大きく差があります。

障害福祉サービス施設の開設をご検討される際は、施設を開設する地域単価もご注意ください。

令和6年度の報酬改定により世話人の配置数に応じた基本報酬区分は廃止され、手厚い人員配置を人員配置体制加算で評価されることになりました。人員を増やすことで報酬の増加が見込まれます。しかし、安易に従業員を増やすことで、支出が増加し運営に悪影響を及ぼす可能性もあります。収支のバランスを見極めながら、従業員を増やすことを検討していくことが大切です。また、加算は、サービスの質を向上させることにより売上も向上することに繋がります。まずは算定できる加算の見直しから始めてみることをおすすめします。

北村行政書士事務所は主に千葉県を中心とした、松戸市、野田市、柏市、流山市、我孫子市、鎌ケ谷市、船橋市、市川市、白井市等の指定申請サポート、運営サポートを専門とする行政書士です。千葉県以外にも対応可能です、是非、お気軽にご相談ください。